小児に多い洞性不整脈の原因と治療
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心臓の筋肉を収縮させる電気信号は、右心房にある洞房結節という部位で生まれて心房の筋肉を収縮させます。
信号はさらに房室結節を通って心室中隔から心室の筋肉に及びます。
この洞房結節の働きは交感神経と迷走神経によって調節されています。
交感神経は心拍数を増やし、迷走神経は心拍数を少なくします。
洞性不整脈は洞房結節の働きに変化があっておこる不整脈で、呼吸に伴っておこる呼吸性不整脈と薬剤のジギタリスなど他の原因によっておこるものがあります。
呼吸性不整脈では息を吸うとき心拍数が少し速くなり、息をはき出すと心拍数が元にもどるという変化がみられます。
この不整脈が小児で多くみられる理由は、小児期では交感神経と迷走神経の働きに不釣合があるためと考えられます。
呼吸性不整脈の原因には、右心房にある圧力を感知する受容体が関与しています。
息を吸うと胸腔内で心臓にもどる血液の量が少し増えるため、右心房での圧力が高まります。
この変化は圧力受容体に感知され信号となって迷走神経を通り延髄に送られ、延髄からの洞房結節に対する抑制反応を示す迷走神経の働きが抑えられて心拍数が増えます。
この経路は息をはき出すときにはなくなって、心拍数が元にもどります。
洞性不整脈の症状としては、まれに動悸を訴えることがあります。
心電図でも波形や心拍数に大きな変化はなく、波形どうしの間隔にわずかな変動が見られます。
洞性不整脈は健康な身体でおこる変化なので特別な治療を必要としませんが、精神安定剤やβ刺戟薬などの治療薬が用いられることもあります。
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